COLOMBIA 4 Types Profile

 

同じコロンビアから「発酵」をテーマに4種のコーヒーをご紹介します!(+ラテベースのコロンビア1種)
コロンビアというと昔からコーヒーの産地として馴染みのある国ですが、近年注目されている嫌気性・好気性発酵やインフューズドコーヒーを盛んに行っています。
新しい技術を積極的に取り入れている農園も多く、これからにも注目の原産国です。

そういったユニークなコーヒーだけでなく、伝統的な精製や品種そのものの味も大切にしたクオリティの高い農園もたくさんあります。育てるのが難しい希少な品種もそういった高い技術や経験から、生産を可能にしています。

今回の4つのコーヒーも、同じコロンビア産でも全く異なる味わいを持っていますので、飲み比べをお楽しみください。

 


1.ラ・ビジャ・デ・ドン・フアン
ピンクブルボン Washed 24h 好気性発酵
PINK BOURBON Washed 24h Aerobic

ピンク色に熟す希少なピンクブルボン。
しっかりとしたコクがあり、フローラル。
パッションフルーツのような甘味がフルーツジュースのようなフレーバー。

■農  園:La villa de don Juan(ラ・ビジャ・デ・ドン・ファン)

■Producer : Juan Dario  Gomez(フアン・ダリオ・ゴメス)

■産  地 : イスノス  ウィラ
■標  高 : 1720m
■品  種 : ピンクブルボン
■精製方法 : Washed. 24h好気性発酵


近年、コロンビアのスペシャルティコーヒーは、特殊プロセスとして知られる派手なコーヒーが印象的ですが、実際には多くの農園が伝統的なプロセスを活かしながら、希少品種の生産に注力している側面も存在します。
このような取り組みが詰まった、品種の魅力を存分に感じられるピンクブルボン種のウォッシュドコーヒーです。
まだ30代前半の生産者フアンはピタリートに農園を持つ2世代目のコーヒー生産者。彼のコンセプトは精製方法だけに頼るのではなく、コーヒーチェリーそのものの品質にこだわること。2〜3年前に選りすぐりの種に植え替えるところからプロジェクトがスタートしました。 

さらに、彼の弟も同じ地区に農園を所有しており、そこで育てたコーヒーチェリーを使用したピンクブルボンナチュラルが、今年の*la tierra de divercidad (the land of diverce)の二つの部門で賞を受賞しました。これは、彼らの品質へのこだわりが評価され、今後の更なる活躍が期待される証と言えるでしょう。

彼らにとって初の国外への出荷実績はアメリカのスターバックスリザーブにピンクブルボンを卸したことで、2023年夏時点では、日本はおろか、アジアに輸出をするのも初めてです。

*la tierra de divercidadとはコロンビアでCOEについで重要なコーヒーの品評会

 


2.ゲイシャ
ウィリントン Washed 36h 嫌気性発酵
GEISHA WILLINTON Washed 36h Anaerobic

希少なゲイシャ種の嫌気性発酵。
ジャスミンのような華やかな香りと丸みのある柔らかな酸味。
とろみのあるハチミツのような甘味。

■農  園:Villa Coffee (ビジャコーヒー)

■Producer : Willinton Gutierrez(ウィリントン・グティエレス)

■産  地 : プラナーダス トリマ
■標  高 : 1700m
■品  種 : Geisha
■精製方法 : Washed 36h嫌気性発酵

自然と調和した栽培方法と環境保護に取り組む生産者の情熱が詰まった逸品です。
Planadasは、コロンビアの南部に位置し、アンデス山脈の高地に広がる美しい景色を持つ地域です。Villa coffee (ビジャコーヒー)は、この地域で生産されているコーヒーの中でも特に優れたものです。生産者のウィリントン・グティエレスさんは、父親から自然と共存することの大切さを教えられ、息子たちにも豊かな自然環境を引き継ぐことを目指しています。彼は、化学肥料や農薬を一切使わずに、有機栽培を行っています。
また、Villa coffee は、この地域で唯一、労働者全員と合法的な契約を結んでいる企業です。自分だけでなく、他の生産者や起業家も支援することで、Planadas全体の発展に貢献したいと考えています。


3.ラ・ビジャ・デ・ドン・フアン
ピーチモスト インフューズド
72h好気性発酵 With ピーチ& ゲイシャMost

Peach Most Infused
72 Aerobic with Peach & Geisha Most

ピーチとゲイシャのモストを加えて好気性発酵。
ほどよいピーチ感とライチの風味、ジャスミンの香り。
華やかな中国茶のようなフレーバー。

*ピーチMOSTは、クラッシュしたピーチにイースト菌を添加し、数日間放置し、ドロドロになったピートの醪(モスト)

■農  園:La villa de don Juan(ラ・ビジャ・デ・ドン・ファン)

■Producer :Juan Dario  Gomez(フアン・ダリオ・ゴメス)

■産  地 : イスノス  ウィラ
■標  高 : 1720m
■品  種 : Striped Caturra
■精製方法 : Washed
■発酵:72h好気性発酵 with ピーチ & ゲイシャモスト


1と同じラ ビジャ デ ドン フアンのコーヒー。彼のメインコンセプトは伝統的なプロセスを活かしながら、希少品種の生産に注力することです。しかし、そういったコーヒーは同じ年の同じシーズンでも天候の微妙な違いやチェリーの熟度の微妙な違いから理想とするテイストを維持するのは難しいという側面も存在します。そんなコーヒーをクラシックプロセスとは全く異なる形の付加価値を与え、楽しむことができるのが特殊プロセスです。また通常特殊プロセスは生産量が多い、いわゆるベーシックな品種を使用することが圧倒的に多いですが、こちらの豆にはストライプドカトゥーラを使用しています。本来伝統的な精製処理を得意とする農園がクオリティの高い特殊プロセスをやってのける、まさに生産国としてTopを走るコロンビアコーヒーならではと、再認識させてくれるコーヒーです。

 


4.ラス・パルマス農園 
シナモンインフューズド
170h嫌気性発酵
Cinnamon infused
170h Anaerobic with Cinnamon

シナモンを加えて170時間の嫌気性発酵したインフューズドコーヒー。
シナモンとシトラス系のジューシーで明るい酸味。
ロングアフターテイスト。

■農  園:Finca Las Palmas(ラス・パルマス農園)

■Producer : Efren Echeberry(エフレン・エチェベリー)

■産  地 : パレスティナ ウィラ
■標  高 : 1650m
■品  種 : Striped Caturra
■精製方法 : Washed シナモンを加えて170h嫌気性発酵


コロンビアの中でも、Huila県はインフューズドコーヒーが最も多く生産される産地の一つです。近年では、フルーツに漬け込んだり、一緒に発酵させる方法[Co-fermentation]が一般的になりつつあります。ある生産者によれば、1kgのインフューズドコーヒーを作るのに1kgのフルーツが必要とのことで、フルーツ系のインフューズドやCo-fermentコーヒーが高額になる一因となっています。また、フルーツを使用すると発酵の進行がそのフルーツの熟度に依存するため一定の味作りをすることは容易ではありません。
そこで、市販されているスパイス系のものを発酵に利用することで、価格と安定した味わいの両立を目指し、やりすぎない、強すぎない、毎日楽しめるちょうど良いバランスのインフューズドコーヒーが完成しました。

 


 

LATTE BASE カフェラテベース

パティオボニート農園 
ペスカドール
26h 好気性発酵 Washed
Patio Bonito  PESCADOR
26h Aerobic Washed

ペスカドールはスペイン語で「釣り師」を意味します。
High-Fiveの店主は大の釣り好き。この名前のついた産地に惹かれてカフェラテベースを作りました。
お湯わり、ミルクやトニックで割るだけで手軽に楽しめるので、
釣りの時やアウトドアシーンで、産地に思いを馳せながら飲んでほしいなと思います。

■農  園:Patio Bonito (パティオボニート)

■Producer :Paola Trujillo  ( パオラ トゥルヒージョ)

■産  地 :ペスカドール , カルダノ, カウカ
■標  高 : 1569m
■品  種 :Castillo, Colombia F4
■精製方法 : Washed 26時間 好気性発酵

ペスカドールはコロンビア・アンデス山脈のカウカ県に位置する地域です。標高1500~1800mの火山性土壌に囲まれたこの地では、非常にバランスの良いアラビカコーヒーが生産されています。

農主のパオラさんはパティオ・ボニート農園で、40年間コーヒー農家を営んでいる父と一緒にコーヒーの歴史が始まりました。カウカ県の北に位置する美しく小さなコーヒーの楽園ペスカドールで生まれ、焙煎されたばかりのコーヒーの良い香りと静かな自然の風景の中で育ったパオラさん。
スペシャルティコーヒーの栽培を学び農園を再構築することを選択し、カウカ、ウイラ、ナリーニョの多くの生産者と仕事をしました。経験を共有し、共に学び、成長していきました。持続可能な生産性と品質で、グループで働くコーヒー労働者のモチベーションを高める新たな機会を得ることができました。

農園に戻り、品質を向上させ、最高のコーヒーを提供するために懸命に働いています。
農園は11ヘクタールあり、9ヘクタールで49,000本のコーヒーの木を栽培しています。品種は、カスティージョ、コロンビア、ピンクブルボン、ゲイシャ、他にも多種に渡って栽培しています。

パティオ・ボニートでは、「食の安全」、「アグロフォレストリー」(樹木を植栽し、樹間で家畜・農作物を飼育・栽培する農林業)、「持続可能性」、「品質」の4つを基本的な柱としています。